仕事を辞めた後、失業手当がもらえない人でも、職業訓練に通うことで「職業訓練受講給付金」を受け取ることができます。この制度を活用すれば、スキルを習得しながら一定の給付を受けることができ、生活の支えにもなります。
本記事では、職業訓練受講給付金の概要や申請方法、受給の条件について詳しく解説します。
目次
1. 職業訓練受講給付金とは?
職業訓練受講給付金とは、 失業手当を受給できない求職者が、職業訓練を受講する際に支給される給付金 です。これは「求職者支援制度」の一環として提供されており、訓練期間中の生活費を支援するために設けられています。
特に、雇用保険の受給資格がない人や、受給期間が終了した人でも支給対象となる可能性がある のが大きなメリットです。
2. 職業訓練受講給付金の支給内容
この給付金は、職業訓練を受けながら生活費を補助するために支給されます。
① 月額10万円の支給
- 訓練受講中に 毎月10万円 を支給
- 受講期間中の生活を支えるサポートとして利用可能
② 交通費の補助
- 訓練校までの通学にかかる交通費を支給
- 一定額の上限あり(自治体ごとに異なる)
③ 受講料無料の職業訓練
- 求職者支援訓練に指定されている講座は 受講料無料
- 教材費などの実費負担が発生する場合あり
3. 職業訓練受講給付金の受給条件
この給付金を受けるためには、以下の条件を満たす必要があります。
- ハローワークに求職申請をしていること
- 雇用保険の受給資格がない、または受給が終了していること
- 世帯全体の収入が一定額以下(原則25万円以下)であること
- 世帯の金融資産が300万円以下であること
- 訓練期間中に安定した収入がないこと
- ハローワークの指示する求職活動を月2回以上行うこと
- 訓練に8割以上出席すること(欠席が多いと支給停止)
特に、求職活動を継続することや、出席率の条件を満たすことが必須 なので注意しましょう。
4. 申請方法と必要書類
職業訓練受講給付金を受け取るためには、事前申請が必須 です。以下の手順で手続きを進めましょう。
申請の流れ
- ハローワークで相談し、給付金の受給資格を確認
- 対象の職業訓練を選択し、受講申し込み
- ハローワークを通じて職業訓練受講給付金の申請
- 訓練開始後、毎月の受給申請を行う(求職活動報告も必要)
必要書類
- 職業訓練受講給付金申請書(ハローワークで取得)
- 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)
- 住民票(世帯収入の確認のため)
- 通帳または銀行口座の情報(給付金の振込先)
5. 受給する際の注意点
職業訓練受講給付金を受け取る際には、以下の点に注意しましょう。
- 求職活動を継続すること(月2回以上の活動が必要)
- 訓練期間中に8割以上の出席が求められる(欠席が多いと支給停止)
- 金融資産が一定額を超えると給付対象外になる可能性あり
- 訓練を途中で辞めると給付金は停止される
6. まとめ
- 失業手当がもらえない人でも、職業訓練受講給付金を受給できる
- 毎月10万円の支給+交通費の補助がある
- 求職活動を継続し、出席率の条件を満たすことが必要
- 申請はハローワークで行い、事前に手続きを済ませることが重要
求職者支援制度を活用すれば、職業訓練を受けながら生活費の支援を受けることができます。スキルアップや再就職を目指している方は、この制度を有効活用し、職業訓練を受けながら生活の安定を図りましょう。