「職業訓練を受ければ、お金をもらいながらスキルが身につくって本当?」「職業訓練校に行くのは良い選択なのか?」
このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
職業訓練は、再就職を目指してスキルを身につけたい人や、未経験の職種に挑戦したい人にとって、非常に役立つ制度です。
しかし、メリットが多い反面、「時間の拘束が大きい」「希望のコースが受講できない」などのデメリットもあります。
この記事では、職業訓練の仕組み・メリット・デメリット・どのような人に向いているのかについて詳しく解説します。
職業訓練の受講を検討している方は、ぜひ参考にしてください!
職業訓練とは?
職業訓練は、求職者が仕事に必要なスキルや知識を習得し、就職につなげるための公的な制度です。
訓練は、国や自治体が運営する公的機関や、民間の教育機関で実施されています。
職業訓練には、以下の2つの種類があります。
- 公共職業訓練(雇用保険を受給している求職者向け)
- 求職者支援訓練(雇用保険を受給できない求職者向け)
1. 公共職業訓練
対象者:雇用保険を受給中の求職者
- 失業保険の給付期間が3分の1以上残っている
- ハローワークが職業訓練の必要性を認めている
- 過去1年以内に退学処分を受けていない
- 以前に公共職業訓練を受けた場合、終了から1年以上経過している
2. 求職者支援訓練
対象者:雇用保険を受給できない求職者
- ハローワークに求職の申し込みをしている
- 雇用保険を受給していない
- 労働の意思と能力がある
- ハローワークが受講の必要性を認めている
職業訓練のメリット
1. 受講料が無料
職業訓練は、基本的に受講料が無料です。
専門学校やスクールに通うと数十万円かかることもありますが、職業訓練なら費用をかけずに学ぶことができます。
ただし、テキスト代や教材費は自己負担となる場合があるので、事前に確認しておきましょう。
2. 失業保険や手当がもらえる
職業訓練中は、生活を支えるための給付金を受け取れる可能性があります。
支給される手当の種類は以下の通りです。
給付金の種類 | 内容 |
失業保険(基本手当) | 公共職業訓練を受講する場合、失業保険が延長されることもある |
職業訓練受講手当 | 失業保険を受給できない場合、月額10万円が支給される(条件あり) |
通所手当 | 交通費(最大4万2,500円) |
寄宿手当 | 転居を伴う受講の場合、月額1万700円 |
3. 就職サポートが受けられる
職業訓練では、履歴書の書き方指導・面接対策・求人紹介などのサポートを受けることができます。
就職活動に不安がある人でも、プロのキャリアアドバイザーのサポートを受けながら進めることができます。
4. 失業保険の受給が早まる
自己都合退職の場合、通常は2ヶ月の待機期間がありますが、職業訓練を受講すると即日受給できることがあります。
生活費の不安を減らしながら学ぶことが可能です。
5. 仲間ができる
職業訓練では、さまざまなバックグラウンドを持つ人たちと一緒に学ぶため、新たな人脈を築くことができます。
同じ目標を持った仲間と励まし合いながら学習できるのは、大きなメリットです。
職業訓練のデメリット
1. 希望のコースを受講できない場合がある
職業訓練は人気が高く、特にWebデザイン・プログラミングなどのコースは倍率が高いです。
また、地域によっては希望するコースが開講されていないこともあります。
2. 無職期間が長くなる
職業訓練は3〜6ヶ月、場合によっては1年以上のコースもあるため、受講期間中は収入が減る可能性があります。
すぐに仕事を見つけたい人にとっては、受講が負担になることも考えられます。
3. クラスの雰囲気に左右される
職業訓練は、クラスメイトと一緒に受講するため、環境によって学習効率が変わることがあります。
モチベーションの違いが大きいと、学習の進度にも影響を与えることがあります。
4. 授業が難しく感じることもある
職業訓練では、専門的な知識を短期間で学ぶため、「授業についていけない」と感じる人もいます。
未経験の分野に挑戦する場合は、事前に基礎知識を学んでおくとスムーズに進められます。
職業訓練が向いている人
- 学びたい分野が決まっている人
- 就職の意思が強い人
- 貯金や給付金で生活できる人
- 無料でスキルを身につけたい人
職業訓練が向いていない人
- 就職の意思がない人
- 給付金目当ての人
- 生活費に余裕がない人
- 独立やフリーランスを考えている人
まとめ
職業訓練は、スキルを身につけながら無料で学べる・給付金がもらえる・就職支援が受けられるなどのメリットがあります。
しかし、希望のコースが受講できない・時間の拘束が大きい・授業が難しく感じることがあるといったデメリットもあります。
自分の目的やライフスタイルに合っているかをよく考え、職業訓練を活用しましょう!